【特集】OWS等を安全に楽しむために:2

オープンウォータースイミング(OWS)やトライアスロンは海や湖などの自然の中で泳ぐ競技ですから危険も伴います。そこで数回にわたって安全にOWSを楽しむための知識や道具、機材等をご紹介しようと思います。

第2回目は「プールでの練習」です。

【特集】OWS等を安全に楽しむために:1

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OWS等に出る人たちも今の時期のメインの練習場所はやっぱり室内プールですよね。特にこれからOWSを始めようと思っている方には、このプールでの練習の時に、ぜひ一度はやっておいて頂きたい練習があります。

それは「ゆっくりでもよいので出場するレースの距離の1.3倍以上の距離を連続して泳ぐ」ことです。OWSは波があったり流れがあったり、ブイの位置がわからなくなったりといろいろな理由で思ったとおりに真っ直ぐ泳ぐことができません。もちろんプールのように壁を蹴って進むこともできません。OWSでは例えコースが1kmの設定だったとしても、それはブイを結んだ直線距離での話。実際に選手が泳ぐ距離はそれ以上になることがほとんどです。なので、設定された距離よりもかなり余裕を持たせた距離が問題なく泳げるようになっておくことがとても大事です。

泳ぎきれないかもという恐怖心を持ったままレースに出場し、足がつったりゴーグルに水が入ったりしたらそれこそパニックになり大事故につながりかねません。多少コースアウトしても何をしても、遅くたって私は完泳できる力を持っているんだという自信を持って海に出て行けば、足がつかない海で泳ぐことへの恐怖心も和らぎます。安全にOWSを楽しむために、自信を持ってレースに参加できるよう、今のうちからプールでもしっかりと練習を積んでおきましょうね。

【特集】OWS等を安全に楽しむために:3

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On 3月 19th, 2015, posted in: ニュース, 全ニュース, 安全教育, 特集 by

【特集】OWS等を安全に楽しむために:1

オープンウォータースイミング(OWS)やトライアスロンは海や湖などの自然の中で泳ぐ競技ですから危険も伴います。今回から数回にわたって安全にOWSを楽しむための知識や道具、機材等をご紹介しようと思います。

第1回目は「UITEMATE」です。

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画像引用:朝日デジタル

この言葉、テレビや新聞等で何度も紹介がされているので、ご存知の方が多いかもしれません。水難事故が起きたときに多くの方がこの言葉を実践して助かっているという実績があり、OWS等でもとても大事です。

まず、人は水に浮きます。よほどの筋肉質の方(ボディービルダー等)でなければ比重の関係で多くの人は水に浮きます。海水は比重が大きいので、なおさら人は浮きます。もしできれば事前に浮力を体感する為にも、プールなどの監視の目のある所で相談をした上で、じっとしたまま水に潜る(沈む)練習をしてみてください。人が水中に沈み続ける、というのは思うほど簡単なことではないことが実感できると思います。

溺れると思ったときには助かろうと水中で立ち泳ぎの形で足や手をバタバタさせてしまいがち。でもそうすると体力も奪われますし、呼吸が続かず、口や鼻が水面近くになるので水を飲む可能性もぐっと上がります。声をあげるのも簡単ではありません。

逆に背泳ぎの形で大の字になって力を抜く。顔が上を向くので、声も出せますし、水を飲んでしまう可能性がぐっと減ります。OWS等のレースの場合、この形で浮いていれば近くのライフガードが必ずみつけて飛んで来ます。OWSを楽しむときには、自らの力で自分の身を守る「UITEMATE」をぜひ覚えておいてくださいね。

以下は過去の関連記事です。あわせてぜひご覧ください。

溺れそうになったらこの動画を思い出してください
溺れそうになった時はぜひ思い出して下さい
UITEMATEはOWSでも重要な自己救助法です

続きの記事はこちら
【特集】OWS等を安全に楽しむために:2

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On 3月 18th, 2015, posted in: ニュース, 全ニュース, 安全教育, 特集 by

【特集】 OWSとトライアスロンのスイムの相違点5

オープンウォータースイミング(OWS)とトライアスロンのスイム、似てますけど比較してみると結構違います。この違いを理解してOWSを楽しんで頂けるように、数回に分けてその違いについて特集記事にしてみたいと思います。

第5回目のお題は「浮遊物から受ける補助に関する違い」です。

第1回:コースの作り方の違い
第2回:ウェットスーツの扱いの違い
第3回:スタート・ゴールの違い
第4回:コースの作り方の違い その2

泳いでいてゴーグルに水が入った、足がつった、疲れたなどの理由で浮いているブイにつかまる。もしくはライフガードにちょっと助けてもらう。ありますよね。これもトライアスロンとOWSでは厳密にはルールが違います。今回も参考にしたのは参考にしたのは日本水泳連盟のオープンウォータースイミング競技規則日本トライアスロン連合の競技規則です。

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OWSでは

「第6条7 競技者はあらゆる固定もしくは浮き装置から支援を得てはならない。また競技者は故意に選手伴走船に触れたり、触れられてはならない。(OWS6.7)」
「第6条8 明らかに競技続行困難な状況にある競技者への医事救護員らによる医療行為も、失格処分にあたる。(OWS6.7.1)」

とあり公式ルールはかなり厳しいルールとなってます。一方、トライアスロンでは

「第53条 危険回避や体調保全のため、競技を一時停止してブイ、コースロープ、フロート類及び停止中のボートにつかまるなどの方法により小休止をとることができる。ただし、これらを利用して推進することを禁止する。」

とあり、OWSよりもかなり優しくなっています。これも水泳が若干苦手な方も参加する、というトライアスロンの競技特性ですね。

NOWSの場合は、ファンスイマーが多く参加されていることを踏まえまして、競技ルールにてトライアスロンのルールにほぼ近いルールを定めて運用をしています。

「11. 安全面の配慮からブイやライフガード等へつかまっての一時的な休憩を認めるが、ほぼ全身が水面から上がる形での休憩は失格とする。」

同じOWSの中でも全ての大会でルールが同じではありません。主催団体によってもそれぞれルールが異なります。国体や国際大会などのトップ選手のレースと市民レースでも当然ルールが違うのです。OWSの大会に参加する際にはその大会ではどんなルールになっているのかな?というのをしっかりと把握して理解をし、安全にOWSを楽しんで頂ければと思います。

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On 3月 16th, 2015, posted in: ニュース, 全ニュース, 特集 by

【特集】 OWSとトライアスロンのスイムの相違点4

オープンウォータースイミング(OWS)とトライアスロンのスイム、似てますけど比較してみると結構違います。この違いを理解してOWSを楽しんで頂けるように、数回に分けてその違いについて特集記事にしてみたいと思います。

第4回目のお題は「コースの作り方の違い その2」です。

第1回:コースの作り方の違い
第2回:ウェットスーツの扱いの違い
第3回:スタート・ゴールの違い

特集記事の1回目でも書きましたが、トライアスロンのスイムとOWSではコースの示し方が違います。もう一つ、大きな違いは事前にコースがきちんと決まっているかどうかです。トライアスロンではコース図がはっきりしていることが多いですよね。一方オープンウォータースイミングの場合には距離の指定だけがあって、ブイをこのように打ちますという図が明記されていない大会が結構あることに気づかれていますでしょうか?

NOWSでも事前にコースの図は原則お示しをしておりません。これはサボっているわけではなくてちゃんと理由があります。同じ会場、同じ時期であってもその日の風向きや天候によって海の状況は様々に変化します。時間帯によっても潮の流れの方向が変化したりもします。そのためNOWSでは、時々刻々と変化する海の状況を見て、ライフガードの方々と相談をしながら参加者が安全に岸まで戻って来やすいようにブイの位置を調整したり、右回りにするか左回りにするかを決めているので、レース直前までコースが決められないのです。

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そのため当日、召集時でのコース説明にどうしてもなってしまいます。皆さん、間違った方向に向かって泳がないように召集の時にはしっかりとコースについての説明を聞いて下さいね。

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On 3月 14th, 2015, posted in: ニュース, 全ニュース, 特集 by

NOWS事務局のLINE@を開設しました

石垣島OWS大会2015のポスターやリーフをご覧になった方の中には気づかれた方がいるかもしれませんが、新しくLINE@からも大会情報を得ることができるようになりました。

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今のところ画像のように大会会場の場所を話しかけると自動応答でリンクが届きます。応答するキーワードを順次増やしていきたいと思いますので、時々いろいろな単語で話しかけてみてくださいねー

登録はこちらのQRコードか@nowsを検索して追加してください。ご利用お待ちしています。
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On 3月 13th, 2015, posted in: ニュース, 全ニュース by

石垣島OWS大会のポスター・リーフが完成しました!

こちらもお待たせしました。石垣島OWS大会2015のポスター(A2)ならびにリーフレットが完成いたしました。このポスター・リーフを掲示・配布をして頂けるNOWSサポーターを大募集しております。希望枚数と送り先をinfo@n-ows.jpまでご連絡ください。ご連絡をお待ちしております。
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20150313 リンク切れを修正しました。申し訳ありませんでした。

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On 3月 12th, 2015, posted in: ニュース, 全ニュース, 大会情報 by

石垣島OWS大会のオフィシャルツアー募集開始!

公式ツアーの発表を心待ちにされていた皆様、大変お待たせいたしました。石垣島OWS大会2015公式ツアーページが近畿日本ツーリストサイト内にオープン致しました。ツアーを利用しての大会参加も心よりお待ちしております。

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On 3月 11th, 2015, posted in: ニュース, 全ニュース, 大会情報 by

6/19大会参加者限定!サッポロビール静岡工場見学会開催

6月21日の焼津お茶OWS大会2015への参加をご検討の皆様に嬉しいお知らせです。

今回、開催場所が三保から焼津へ変わった事もあり、地元(焼津)サッポロビール静岡工場様の御厚意で、ナント!NOWS静岡焼津お茶OWS大会にご参加の方に「特別工場見学会」を開催して頂けることになりました。(現在、一般の工場見学は、おこなっておりません。)

開催日は、前々日の6/19(金)15時~16時30分となります。募集人数は、30名(先着)とさせて頂きます。

当日のスケジュールは、15時 サッポロビール静岡工場(焼津)ガーデンハウス前 各自集合。 その後、仲本工場長様ご挨拶→工場概要説明→仕込み見学通路見学→ビオトープ園見学→ガーデンハウスにて試飲(静岡麦酒・飲料水)終了予定が16時30分となっております。
尚、今回は、自動車での来場は、禁止とさせて頂きます。公共機関(電車、タクシー、徒歩)をご利用下さい。
地元(静岡)の方をはじめ、前々日(金)から前乗り可能な方、静岡県内でしか味わえない「静岡麦酒」を呑みに、是非!是非!いらして下さい。
申込みは、NOWSへのメール(info@n-ows.jp)のみで先着順で受付けさせて頂きます。

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On 3月 11th, 2015, posted in: ニュース, 全ニュース, 大会情報 by

【特集】 OWSとトライアスロンのスイムの相違点3

オープンウォータースイミング(OWS)とトライアスロンのスイム、似てますけど比較してみると結構違います。この違いを理解してOWSを楽しんで頂けるように、数回に分けてその違いについて特集記事にしてみたいと思います。

第3回目のお題は「スタート・ゴールの違い」です。

第1回:コースの作り方の違い
第2回:ウェットスーツの扱いの違い

トライアスロンだと陸上にスタートラインがあり、スタートの合図とともに海に向かって走りだす、という大会が結構ありますよね。また海から上がってくるときにはかなりの方が走りますよね。もちろんトライアスロンではトランジットの時間も含めてレースのうちなので、スイムが終わったら走って追い抜いても怒られることはありません。
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写真引用:日本トライアスロン連合 ギャラリーより

でもOWSは水泳競技なので、走る能力で成績が左右されることはありえません。NOWSの大会ではスタートラインは原則膝丈の水の中に設定します。また、ゴールも将来的には水上にタッチ式のゴール板を設置して水中でのタイム計測にしたいと考えていますが、現状ではタイム計測の機材の関係上、陸上にタイム計測のラインを引いています。しかし、あくまでこのラインはタイム計測のためだけのもの。ゴール前にあらかじめ設けられた範囲において足が付き、上半身が水面よりも上がった時点で着順判定員により着順が判断され、その後の追い抜きはマナー違反で失格の対象となります。OWSは水泳競技ですので、勝負は水中でつけてきてくださいね。
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補足:リレーの引継ぎのときだけは黙認してますがアンカーは追い抜き禁止ですよー。

第4回:コースの作り方の違い その2

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On 3月 10th, 2015, posted in: ニュース, 全ニュース, 特集 by

【特集】 OWSとトライアスロンのスイムの相違点2

オープンウォータースイミング(OWS)とトライアスロンのスイム、似てますけど比較してみると結構違います。この違いを理解してOWSを楽しんで頂けるように、数回に分けてその違いについて特集記事にしてみたいと思います。

第2回目のお題は「ウェットスーツの扱いの違い」です。

第1回:コースの作り方の違い はこちらをクリック

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OWSでも焼津お茶OWS大会のようにウェットスーツを着用して出場できる大会もありますが、着順除外になったり表彰枠が別になったりすることがあります。一方、トライアスロンでは最近ウェットスーツ着用が義務や推奨になっている大会が多くなっています。この違いをルールの面からみてましょう。参考にしたのは日本水泳連盟のオープンウォータースイミング競技規則日本トライアスロン連合の競技規則です。

OWSのルールから水着についての部分を抜粋しますと

「第6条11 競技者は、スピード、持久性、浮力を高めるような装置を使用もしくは着用してはならない。
公認の水着、ゴーグル、2 枚以下のキャップ、ノーズクリップおよび耳栓の使用は可とする。」

とあり、ウェットスーツについての言及はありません。一方トライアスロンのルールでは、明確に

「第27条2(1) ウェットスーツは、安全のために有効であり着用を推奨する。」

とあります。トライアスロンはバイクやランもありますので、スイムが苦手な方も泳がざるを得ない、という事情があってのことだと思います。

NOWSの競技ルールではウェットスーツは非推奨です。これは「水着だけで完泳できる力を練習で身につけてください」という願いを込めています。また、「ウェットスーツを着ないと完泳できない、または沈むのであればOWSの大会に出場しないほうが安全です」というメッセージでもあります。

低体温症の発生が危惧されるときには保温性のあるウェットスーツは大変有効な対策手段となります。一方でウェットスーツを着用することによるリスクもあります。下記記事にまとめてありますので、ぜひあわせてお読みいただき、安全にOWSをそしてトライアスロンのスイムパートを楽しんで頂ければと思います。

NOWS大会でのウェットスーツの利用について

第3回:スタート・ゴールの違い
第4回:コースの作り方の違い その2

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On 3月 8th, 2015, posted in: ニュース, 全ニュース, 特集 by